2013年9月11日水曜日

フラメンコギター:沖仁、異分野と真剣勝負



フラメンコギタリストの沖仁が25日、7作目のアルバム「Dialogo(ディアロゴ)〜音の対話〜」を発表する。「フラメンコギターの可能性を示したい」との信念通り、さまざまな音楽分野の第一人者と共同作業を試みた意欲作だ。

沖 仁 & 木村 大 & 飯ヶ谷守康 『SPAIN』 Chick Corea


 制作期間は2年。1枚のアルバムに費やした時間としては長い。「ただ一緒にやりましたではなく、ライブをやって互いを理解した後で録音するというルールを自分に課したから」と理由を語る。

 協演相手はアコーディオンのcoba、雅楽の東儀秀樹、三味線の上妻宏光、歌手の玉置浩二、クラシックギタリストの木村大ら。「安全圏で対話しても面白くない。フラメンコにしかないものを出した時に光るものがあると思い、自分にしかできない話し方で真剣勝負した」

 中でも切望していたのが玉置との協演。「屋根の下のSmile」という新曲を2人で作った。「玉置さんの歌はこういうふうに弾けばいいよと教えてくれる。魂をわしづかみにされるような歌だった」と語る。「僕の音楽人生の中でも最大級の事件の一つでした」

 木村とギター2本で表現したのはクラシックの名曲、ビバルディ「四季」より「夏」第3楽章。嵐のような速弾き対決が圧巻だ。

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